2011年03月06日

“アラコキ”になっての創作活動(2)

前回、このブログで、アラコキの友人・知人4名が出版されたことを紹介しましたが、今回5人目の出版が確認されましたので追加して紹介します。
製薬企業に同期で入社して、MR(当時はプロパー)をしていましたが、地元岡山県薬務課に転職し薬務行政に携わり、その後、定年まで県立岡山病院薬剤科長を務めた土岐隆信氏です。
たいへん真面目な性格の努力家です。
時々、シャンソンコンサートをご一緒する仲です。

 ⑤「備中売薬」(土岐隆信・木下浩)
“アラコキ”になっての創作活動(2)家庭配置薬の歴史は江戸時代までさかのぼり、越中(富山)、近江(滋賀)、大和(奈良)、田代(佐賀)、備中(岡山)が五大売薬と呼ばれている。備中売薬は、彼が住んでいる岡山県総社市を中心に栄え、薬は犀角湯、中将湯、保生丸や表紙にあるような“たこ薬”といったユニークなものまであった。大正~昭和が最も隆盛したが、現在も中国・四国・九州地方などに配置されているそうだ。

私が、子供の頃には、今のようにドラッグストアもなく、薬局も少なく、配置薬がたいへん重宝した。配置薬で家を回ってくる人は、紙風船や紙飛行機をくれたので、訪問してくるのを楽しみにしていた記憶がある。親しくなると手相を見たり、人生相談に乗ったり、仲人や名付け親になったり、就職やお見合いの相手を世話することもあったというおおらかな時代であった。

時代の変化とともに埋もれてしまいそうな地元の配置薬の歴史について、資料を詳細にわたって調べ上げて、まとめた本である。現在、医薬品業界は大きく変遷しているが、日本における製薬の原点を知っておく必要があり、そのために参考になる書籍である。

<久田保彦>



Posted by 株式会社 星薬局 at 18:08│コメントを見る・書く(0)
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